足し算だけでない、時には引くことも大事

皆さん、ごきげんよう

丸の内女王です。

さて、今回の本はこれです!

 

引き算する勇気 会社を強くする逆転発想

著:岩崎邦彦

日本経済新聞社

価格:1,600円+税

 

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著者は静岡県立大学の教授で、専攻はマーケティングです。

これまで日本企業の多くは製品に付加価値や高機能といった「足し算」のビジネスモデルが多く認知されてきたと思います。一方で「引き算」するビジネスモデルも伸びてきています。

この本にも書いていますが、「多い=豊か」と言うのはもう幻想であるとあります。確かにモノの多い家であってもそれが幸せとは限りませんし、かえって必要なものが見つからなくなることから「断捨離」が広まるのかなと管理主は考えます。

 

個人的に思うのはファッション誌の付録。この10数年でマンガも含めると付録がとにかく豪華になりました。具体例では紙で作るブックエンド(ペン立てもある)、小物入れ、ランチボックス等のものが、布のバック、化粧ポーチ、ペンや消しゴム、はたまたミニ掃除機といったものから景品の幅が広くなり、とても豪華に発展しました。(これは法律で規制が緩和された為です)

一方、付録がいらないと言う声も出てきたのでしょう、最近は同じ雑誌でも価格が安い代わりに付録のない雑誌も出てきています。これも「付録」を引き算したことによる発想でしょう。さらに付録をつけるならと洗剤や柔軟剤、化粧品のサンプルが付くこともあります。これなら「試しに使い→良ければ買う→リピートor他のシリーズ」という流れも起こりうるのです。

この本にも「引き算」を徹底した事で業績が伸び、企業価値の向上が出来た企業が書かれています。そのうちのひとつが「スーパーホテル」です。

管理主も時々利用していますが、毎回利用する店舗が違います。それでも「前回はOO店をご利用いただいていますね。いつもありがとうございます。」とフロントの方の対応も神!と個人的には思っています。

スーパーホテルでは「ぐっすり眠る」、「おいしい朝食」がメインテーマのホテルです。その為他のホテルによくある宴会場やバー等のカット、チェックイン・アウトの手続の簡略化を行っています。

私は就職活動時よりこのホテルの存在を知っていました。とにかく余計なものがなく、利用者としては快適に感じられる工夫を随所に凝らしているのでホテルチェーンのなかでは1番ですね。これも、「引き算」を行ったことによるメリハリのあるビジネスモデルだと本書にも記載しています。

引き算する事でビジネスだけでなく、自分の仕事、やりたいことなども探すヒントになるかもしれません!本書は2015年に発売していますが、大きい本屋にはあるかもしれません。気になる方はぜひ!